胸郭出口症候群
2017年11月17日
今回は胸郭出口症候群というものについて専門的用語を用いて説明させていただきます。
胸郭出口症候群で整形外科に通われて変化がなく、当院で治療して良くなり治癒になった方は多いです。
腕神経叢および鎖骨下動静脈が胸郭の出口で機械的に圧迫されて起こる上肢痛、上肢のしびれなどを訴える疾患。神経障害(腕神経叢)と血流障害(鎖骨下動脈)がみられる。胸郭出口症候群は4つに分類できる。
■分類
1、頚肋症候群
第6・7頚椎から出ている肋骨の遺存した頚肋が原因で圧迫をおこすもの。通常は頚肋周囲にある腱様組織が問題となることが多い。頚肋を有する者に必ず症状があるわけではない。
2、斜角筋症候群
斜角筋隙で圧迫を起こすもの。斜角筋隙を通過するのは、腕神経叢と鎖骨下動脈であるので、鎖骨下静脈は圧迫を受けていない。
3、肋鎖症候群
なで肩の人に多く、鎖骨ならびに鎖骨下筋、第1肋骨との間で圧迫を起こすもの。腕神経叢、鎖骨下動静脈が圧迫をうける。
4、過外転症候群(小胸筋症候群)
小胸筋の烏口突起付着部で、腕神経叢、鎖骨動静脈、腋窩動静脈が圧迫を受けるもの。
■概念
若い(20~30歳代)女性に多く、男女比は1:2~3
やせ型でなで肩の人に多い
職業は上肢を長時間使う人、上肢を挙上位に保つことが多い人(美容師、理容師、タイピスト、キーパンチャーなど)
■症状
手指・腕のしびれ(尺側に多い)や熱感・冷感、脱力感、頚部・肩・肩甲間部・前胸部の痛み
・神経圧迫症状:疼痛、知覚異常、筋力低下
・血管圧迫症状:上肢の阻血、蒼白、痛み、チアノーゼ、浮腫
【一般的に】
頚部から指尖、前胸部、肩甲帯、後頚部にかけての疼痛。特に夜間痛や夜間のしびれが強く、患者は目を覚まして歩き回って症状を取ろうとする。知覚異常は、第4・5指に多くみられる。巧緻障害が起こり、茶碗を落とすことが多い。手指の冷感・蒼白、易疲労、時に筋痙攣、重症時はレイノー症候群を起こす。上肢の使用中より使用後に症状が強い。上肢の位置により痛むところが変わる。
■診断
難しい。決め手になるものは存在しない。一般に上肢の痛みやしびれなどの訴え、諸検査などを総合的に判断します。
■鑑別診断
上肢の感覚異常、脱力、しびれをきたす疾患。パンコースト腫瘍
■治療
当院では首、肩、上肢にかけての筋群を伸ばすだけでなく、肩甲帯の位置(関節のアプローチ)をして背骨矯正も加え神経に対してもアプローチすることにより症状の改善につとめます。
姿勢もとても関与してくるので姿勢矯正などから治療のアプローチもします。
症状によって行う治療は一人ひとり違います。その患者様にあった治療をオーダーメイドで行うのが当院の治療です。
もし腕が重い、首肩が気だるいなどの症状がございましたら当院へご相談ください☆