股関節疾患
2023年09月8日
こんにちは
三郷中央駅前整骨院箕輪です。
台風13号が関東地方に接近し、不安定な天気が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか?
今回は、股関節疾患について説明したいと思います。
股関節疾患
股関節の有名な疾患としては、変形性股関節症・リウマチ性股関節症・特発性大腿骨頭壊死があります。また、何かにぶつけてから痛みがなかなかひかない場合や転んでからなかなか痛みが引かない場合には、大腿骨の骨折(大腿骨頸部骨折・大腿骨転子部骨折)を受傷している可能性もあります。
これらの疾患では、速やかに整形外科を受診して医師の診断を仰ぐ必要があり、早期の治療が有用になります。
症状
変形性股関節症は徐々に症状が進行していき、初期症状としては立ち上がりや歩き出しなどの初期動作時に痛みを生じ進行すると関節に変形をきたします。
特発性大腿骨頭壊死では、自覚症状として腰痛や臀部痛、大腿部痛、坐骨神経痛様疼痛など股関節直接の痛みではなく周囲の痛みがまず出現し、その後股関節部の激しい痛みや安静時痛が出現することが多く、壊死による股関節の変形も見られます。
リウマチ性股関節症は、関節リウマチなどの膠原病治療でステロイドを多量に用いた場合に、原因不明で起こる大腿骨頭の壊死が見られる疾患です。
臼蓋形成不全では、基本痛みは生じませんが急激な体重の増加などの股関節に対する負荷量増大により変形が進むと股関節に痛みが生じたり、変形性股関節症に移行する場合もあります。
また、特にサッカーに多いとされている疾患でグローインペインを上げることができます。
グローインペインは、股関節周囲の筋肉の柔軟性低下による可動域の低下やインナーマッスルの不足により発症するといわれており、痛みの場所や発生原因も様々なので、鼠径ヘルニアや周囲の炎症との鑑別が必要です。治療法としては基本保存療法が用いられることが多く、ストレッチやトレーニングなどのリハビリテーションが有用とされています。
こどもの股関節の痛みでは、単純性股関節炎や大腿骨頭すべり症、ペルテス病などがあります。
単純性股関節炎は3〜10歳(特に5〜7)の男児に見られる疾患で、原因不明の一過性股関節炎です。通常1〜2週間安静にしていれば症状は改善します。
大腿骨頭すべり症とは、9~15歳頃に発症し、大腿骨頭の骨端線(骨を成長させるための軟骨)のところで大腿骨頭の近位部(上の部分)が後方に滑ってしまう疾患になります。症状としては、違和感や軽度の痛み、ズレが大きくなると足がつけないくらいの激痛があります。大腿骨頭すべり症ではほとんどの場合で観血的療法(手術療法)が用いられる場合が多くあります。
ペルテス病は、単純性股関節炎と同様に5〜7歳の男児に好発し、原因不明の大腿骨頭の壊死を引き起こす疾患になります。自覚症状として、膝から太腿にかけての痛みや股関節の痛みを訴えることが多く、他覚的所見として、家族が歩き方を指摘して発覚する場合もあります。壊死部の修復には2〜3年ほどかかり、治療法としては装具を用いて負担を減らし、修復を待つことが多く、壊死の具合によっては手術を行うこともあります。
上記以外にも骨盤の骨折や筋の炎症などによる痛みや腰など別の箇所の疾患からくる痛みなどもあるため数日しても症状が改善しなかったり、翌日以降に悪化した場合には早急に医療機関を受診するようにしましょう。