大腿部筋挫傷(チャーリーホース)
2022年12月21日
こんにちは。三郷中央駅前整骨院箕輪です。
さて、今回は大腿部筋挫傷(ももかん)について説明していきたいと思います。
大腿部打撲とは別名チャーリーホースとも呼ばれ、サッカーやラグビー、
バスケットボールなどのコンタクトスポーツで多く見られる疾患です。
スポーツ中に相手の膝や肘などが大腿に入ってしまうことにより、大腿の筋肉が大腿骨との間に挟まり圧迫されて起こります。
受傷直後は激しい痛みが生じ、強く動かすと痛いといった症状で、軽度損傷では少し時間が経つと痛みが軽減してきます。中等度以降の損傷では歩行時の痛みをともないます。時間経過とともに出血に伴う腫脹が現れ始め、痛みに伴った膝関節の可動域制限が出現します。また、安静時でも強い痛みがある場合は急性コンパートメント症候群のおそれがあるため早急に医療機関を受診してMRIなどの精密検査をする必要があります。
損傷の度合いを見分ける手段として、うつ伏せでの膝の屈曲角度を見ます。
軽度損傷では、ほとんど屈曲制限がなく、膝が90°以上曲がるもの。
中等度損傷では、膝の屈曲角度が45°〜90°の間のもの。
重度損傷では、膝の屈曲が45°以上できないもの。
となっており、特に重度損傷では血管損傷や急性コンパートメント症候群、外傷性骨化性筋炎(筋肉の損傷による出血箇所に血腫ができ、そこにカルシウムが沈着し石灰化したもの)などが起こる危険性があり、これらを放置すると重篤な後遺症が残る場合もあるので上記のとおりに中等度〜重度損傷が疑われる場合には速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
応急処置としてはRICE処置を行います。
実際の方法としては、仰向けで膝を曲がる限り最大に曲げ相手の膝や肘などが入った場所にアイシングを当てます。その状態のまま弾性包帯などを用いて圧迫・固定を行っていきます。この際に足を挙上させることが難しければ無理には上げないで屈曲を優先して行うようにしましょう。
家での過ごし方は、浴槽には入らない(短時間のシャワーはOK)、患部をマッサージしない、筋トレなどの負荷を欠ける行為をしない、身体を温めすぎないなどの血行が良くなる行為をせずに過ごし痛みが強くなった場合や痛みの感覚が変化した場合、痺れが出た場合などは速やかに医療機関に相談するようにしましょう。
当院では、超音波治療機による治癒の促進や症状が緩和してきた際の後療法、スポーツ復帰時のテーピングなどの処置を行っています。
ももかんはコンタクトスポーツを行っているとよく見られる疾患ですが初期処置を間違えてしまうと最悪手術しなければならなくなってしまうので、不安があればぜひ当院にご相談ください。