発育期の膝関節障害

2021年05月14日

こんにちは高橋です。

 

だいぶ暖かくなってきましたね。
またGW中外出が増えて、感染者も増えています。

 

まだまだ新型コロナウイルスは猛威を振るってますが、なるべく三密は避けてお出かけしましょう。

そして、マスクをしっかりとして対策をしましょう!

 

気づけばもう梅雨になりますね!今年ももう少しで半分経ちます。家時間が長いせいかあっという間ですね。

 

今回のブログ内容は
発育期の膝関節障害」です!

新生児から思春期にかけて筋・骨格系の発育障害に伴う膝関節疾患が見られる障害です。

 

成長が盛んな時期に注意したい膝の症状になります。

 

☆小児の膝変形

 

両親が幼児の膝変形を心配して来院する場合は生理的範囲のものが多く、成長軟骨の損傷による骨の部分的成長障害が疑われる。

変形が成長とともに進行するので、注意が必要です。

特に気をつけたい症状は4つあります。

 

1.反張膝

 

小児の膝関節伸展可動域は約20度までが正常範囲と考えられている。

成長とともに減少し0〜10度となる。この膝関節伸展可動域が20度を超えたものを一般に反張膝という。

X線側面画像で先天性反張膝、先天性膝関節亜脱臼、先天性膝関節脱臼に分類される。

 

将来的にはバレーダンサーや水泳選手など「膝をピンと伸ばす」動作が多いとなりやすい。

2.内反膝、外反膝

 

内反膝は一般的にO脚
外反膝は一般的にX脚と言われています。

詳しくは膝関節を中心として下肢が外方凸に変形したものを内反膝。

通常左右対称であるのでO脚と呼びます。

新生児〜3歳児くらいまでは生理的内反膝。
病的な内反膝を呈する疾患としてはくる病
やブラント病がある。

現在はくる病はほとんど見られない。

膝関節を中心として下肢が内方凸に変形したものを外反膝という。

幼児期に見られる両側のものは生理的X脚と呼ばれる。

 

3、ブラント病

 

脛骨近位骨端、骨幹端の後内側部の発育障害により脛骨の内反・内旋変形する。

出生時にはこの変形は見られず、成長とともに発症し高度なO脚となる。

原因は不明である。

1〜3歳までに発症する、幼児型と8歳以降に発症する、年長児型に分類される。

幼児型は生理的O脚との鑑別が困難であり診断は難しい。

適切な時期に適切な治療が行えれば、機能障害が出ない例がほとんどです。

 

4、大腿四頭筋拘縮症

先天性と後天性に分かれる。

後天性は特に医原性に生じるものが多い。

 

①先天性

胎児期に大腿四頭筋が著しく短縮すると、先天性膝関節脱臼又は先天性膝蓋骨脱臼が起こる。

これらが認めない症例に限って先天性大腿四頭筋拘縮と診断される。

 

⓶後天性

 

外傷、炎症、医原性の後遺症として起こる。

医原性大腿四頭筋拘縮は大腿部に注射され、薬剤の影響によって筋組織が壊死になり、繊維化して筋組織の進展性が減少する。

障害される部位によって、[直筋型][広筋型][混合型]の3つに分類される。

医原性の場合は80〜90%直筋型である。

[尻上がり現象による病型の診断]もある。
* 直筋型…膝の屈曲とともに尻上がり現象が見られる。
* 広筋型…膝の屈曲障害のみで尻上がり現象ほ見られない。
* 混合型…尻上がり現象とともに膝の屈曲障害も見られる。