産前・産後の股関節痛
2018年03月7日
こんにちは!三郷中央駅前整骨院の高橋です。今回は産後の患者様から多くよせられる『股関節の痛み』についてです。なぜ痛くなってしまうのか。痛くなったらどう対処すればいいのかなどお話しできたらと思います。
妊娠すると体に大きな変化が!
妊娠すると身体全体は出産に向けての準備を変化をしながら徐々に始まっていきます。 まだお腹が目立たない時でも、身体はホルモンバランスなど大きく変化するのです。
それに伴って、いろいろな症状がでてきます。
- 妊娠初期【2ヶ月~4ヶ月】:子宮が大きくなり始める。自覚的に、つわり、便秘・下痢・頻尿、恥骨痛、股関節痛などがあげられます。
- 妊娠中期【5ヶ月~7ヶ月】:お腹が大きくなり、体重が急に増えます。自覚的に、腰痛、疲れやすくなる、歯や歯茎の不調などがあげられます。
- 妊娠後期【8ヶ月~10ヶ月】:大きくなった子宮に圧迫され、様々なところに不調がでてきます。自覚的には足のむくみ、静脈瘤、 ふとももや股関節の痛み、こむら返り(足がつる)、貧血、便秘、痔、高血圧、妊娠中毒症、胃のムカつき(逆流性食道炎)、 息苦しさ、などがあげられます。
これらの症状は、個人差はありますが、妊娠~出産にかけて起こるもので、やむをえない症状なので出産が終われば、自然とおさまるのが普通です。
妊娠初期からの股関節が痛い
妊娠中に股関節痛(足の付け根、鼠径部の痛み)を訴える患者さんはとても多いです。
痛みがひどく、産婦人科の先生に相談したり、整形外科へ行っても、 「妊娠時には、出産に備えて骨盤が緩くなり筋バランスが崩れるので、痛みが出るのはしょうがないこと。」「自然と治るから、しばらく我慢して。」 と言われ、そのままおしまいっていうことがほとんどではないでしょうか。
どんな症状?
- 歩いているだけで痛くなる。
- たまに、激痛が走る。
- 立ったり座ったりすると痛い。
- 寝返りを打つと痛い。
- 股関節だけでなく、恥骨や腰も痛い。
などです。
原因は?
妊娠すると、出産に備えて骨盤が開くようになります。すると身体からリラキシンというホルモンが分泌されます。 リラキシンは、骨盤周りの筋肉を緩める作用があり、妊娠初期と後期に多く分泌されます。
現代の人は、骨盤周りの筋肉が弱く、妊娠初期から骨盤が緩みすぎてしまうため痛みが誘発してしまう。
骨盤が緩みすぎると起こる症状
- 腰痛、股関節痛、恥骨痛
- 下半身のむくみ・不快感
- 頻尿、便秘、痔
- 痛みからの鬱症状
- 子宮が早い時期から下がってしまうと流産、早産、難産のリスクが高まります。
また、骨盤が緩んでいるということは、骨盤が歪みやすいということです。 ただ緩んでいるだけでは症状は出ないのですが、歪んで左右の骨盤、筋バランスが崩れると、股関節痛など、痛みや不快な症状がでるのです。 産前から骨盤に歪みがある人は、より歪みがひどくなり、症状も出やすくなります。なので前もってのケアも必要になっていきます。
日常生活の自分の癖など(片足重心、脚を組むなど)骨盤は歪んでしまいますので、妊娠中は特に気をつけましょう。
股関節痛の人に多いクセ
- 横座り、アヒル座り(ぺちゃんこ座り)をよくする
- イスに座った時に足を組む
- 立っているときにどちらからの足に体重をかけている(片足重心)
当院での治療
骨盤が緩みすぎている場合は、締めるように施術します。
また、歪みがある場合にも骨盤の調整ができます。
仰向けからの動作チェックから歪み。痛みの原因をしっかり突き止め、その症状に対してのアプローチを行います。なので一人ひとりに行う施術は異なります。
左右のバランスが崩れていると、動きや痛みが出てきますが、治療後のビフォーアフターの差が実感頂けるとおもいます。
妊娠中に骨盤を整えておくと、体調がよくなり、安産が望めます。 また、骨盤が歪むと全身も歪むので、産後の母乳の出にも影響がでる可能性もあります。
産後の股関節痛
出産後は、骨盤が最大に開いている状態です。 とても不安定な状態ですので、1ヶ月は安静にして骨盤が元に戻るのを待たなければいけないのですが、あまりにも痛すぎる場合は当院にご相談ください☆
無理をして動いてしまうと、骨盤が歪んだ状態で固定されてしまいます。その後も痛みを引きずりやすくなります。
産後に股関節や恥骨が痛む原因は、骨盤の歪みです。
仰向けに寝た時に、足の開き方が左右で違う場合、股関節の位置がアンバランスですので、股関節の痛みが起こりやすくなります。
また、骨盤が開いたままだと、内臓が骨盤の中に下がってきて、下腹がぽっこりと膨らみやすいです。それにより、膀胱が押され、頻尿や尿漏れが起こりやすくなります。
骨盤が緩んでいる時は、骨盤矯正のチャンスでもあります。 出産後は、できるだけ早く骨盤を整えましょう。産後の骨盤矯正を受けるママさんは当院は特に多いです(^^♪
産後に注意すること
- 1ヶ月は安静を☆ 家事や育児も最低限にとどめ、できるだけ横になって休みましょう。ご家族の協力を得られればお願いしてみてください。
- 横座り、アヒル座り(ぺちゃんこ座り)をしない 。正座か、あぐらをかくようにしましょう。
- 椅子で足を組まない。
- 赤ちゃんに母乳をあげるときは、クッションなどを利用し、前かがみにならない。
- 出来るだけ重いものは持たない 。抱っこは座って膝に乗せるようにしましょう。