野球肩
2017年12月21日
こんにちは!大鷹です。
今回は野球肩について説明します。
☆野球肩とは?
野球肩とは野球の投球動作で生じる肩の痛
みになります。大人の場合や子供の場合で
症状が変わったり、肩の前か後ろに痛みが
あるかによっても違いがあります。
特に野球肩で多い疾患は多いのは5つです。
・インピンジメント症候群
・上腕二頭筋炎
・肩板損傷
・滑液包炎
・上腕骨骨端線離開
○インピンジメント症候群とは?
インピンジメントとは衝突や挟み込みと
言う意味があります。肩を使うたびに動作時
に何らかの原因で骨と骨の衝突や筋肉の挟み
込まれたり、こすれたりして炎症を起こします。
症状としては野球の投球動作で肩を上げた時に肩に引っかかり感や痛みを感じます。
初期では投球動作のみの症状ですが、悪化すると日常生活の安静時や夜間寝ている時にも痛みが生じます。
特に肩峰下インピンジメント症候群が頻度が高いです。
治療としては肩の後面や下方に硬さがあると下に滑るスペースが確保できないため、上腕骨が上へと突き上げられてしまいます。その突き上げによって衝突、つまりインピンジメントが生じます。
筋肉は、広背筋、大円筋、小円筋、棘下筋
○上腕二頭筋腱炎
力こぶの上の方にある「スジ」になります。
肘の捻り過ぎや捕球から投球までが素早い返しが要求されるポジションのためモーションが小さく腕の力で投げることが原因になります。内野手に多く、ショート、セカンド、サードに多いです。
○肩板損傷
肩板とは肩関節を支える4つの筋で(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)別名で『回旋筋肩板』「ローテーターカフ」や「インナーマッスル」と言われています。
繰り返しのストレスによって筋肉が弱くなり筋肉の一部もしくは部分的、完全断裂を起こすことがあります。
肩が腫れて痛むほか、腕をまっすぐ上にあげることができなくなります。
2週間固定をした後、温熱療法で筋肉を緩めて筋力強化をしていきます。
○滑液包炎
滑液包炎の中でも肩峰の下にある肩峰下滑液包に多く、筋肉と肩峰の摩擦や衝突を和らげるクッションの役割があります。繰り返しの動作で炎症が起こることを肩峰下滑液包炎になります。
○上腕骨骨端線離開
成長期(10~15才)に起こりやすい上腕骨上端
の成長軟骨に障害されるものをリトルリーガーズショルダーと言われます。
大人の場合は肩の周りを補強する靭帯や筋肉、腱などが障害され痛みがでます。
投球動作で上腕はほぼ最大外旋位から一気に内旋という捻りをしながら前方に振り下ろす際、上腕骨にかかる捻りのストレスと投げ込む時に起こる上肢末梢方向へ遠心力が原因となります。
1型、2型、3型と分かれていて、
1型は外側の部分的離開
2型は骨端線全周の離開
3型は骨端線の滑りを伴う離開
*このような時は注意!!
・投球動作時の疼痛
・上腕の他動的回旋運動で疼痛誘発
・骨端線(成長軟骨)に一致した限局性圧痛
・肩関節周囲筋肉の萎縮
野球肩は複合損傷が多いです。
インナーマッスルの機能低下
(特に棘下筋)
↓
関節唇損傷
↓
腱板損傷
☆重症と軽症の違いは?
重症の野球肩は3ヶ月以上かかる野球肩の
ことを言います。なかには手術をしても痛
みがとれなかったり、手術をしても投げれ
なくなってしまうこともあります。
軽症の場合は1ヶ月ほどノースローと治療
で完全に痛みがとれ投げれるようになりま
す。
違いは関節唇や棘上筋、関節包、軟部組織の
損傷度の違いです。判断は投げられる距離や
力の入れ具合でみます。
☆治療方法は?
1.肩、肘、股関節などの可動域の改善
2.肩関節後方帯を中心とした肩甲骨周囲筋の
筋力を緩めることと強くすること
3.負担の少ない投球フォームへの矯正
特に成長期のリトルリーガーズショルダーは早めに治さないと投げれるなくなってしまう可能性があります。
正しい投げ方をしなくては肩への負担が多くなってしまいます。休ませることや可動域(動かせる範囲)を広げることが大切です。
重症になるとなかなか治らなくなってしまうので軽症のうちに早めに治療していきましょう。
ちなみに自分は小学校から専門学校まで野球をやっていました!
今後も楽しく野球ができるようにサポートせていただきますのでお困りなことがありましたらご相談ください!!