手関節・手指の変形及び損傷
2018年02月5日
こんにちは(^^♪三郷中央駅前整骨院、院長の渡辺です☆
今日は手や指のケガや痛みが実は変形を伴う疾患であったり病的なものなど、見極めが大切な症状があるのでそういった例を紹介しようと思います。
実はその痛みはこんな症状かもしれません…。
【マーデルング変形】
マーデルング変形は橈骨遠位骨端軟骨成長板の掌尺側部が形成不全(発育障害)か欠損により早期に閉鎖した結果として発生する。橈骨遠位部の掌屈を主体とする変形であり、橈骨手関節面は掌側・尺側に傾斜する。
特発性に生じることもあるが、多くは遺伝性があり、常染色体優性遺伝とされている。思春期女性に多く、また両側性のものが多い。
■症状
・銃剣状変形:尺骨は正常に発達するため尺骨が相対的に長くなり、尺骨遠位端は背側に突出
した状態。
・手関節X線:
正面像~ 遠位橈尺関節は離開、月状骨を頂点とし手根骨がピラミッド状に橈尺骨間に
嵌入。
側面像~ 手根骨が掌側に脱臼したようにみえる。
・可動域制限:手関節の伸展と前腕の回旋運動。
・手関節痛 :高度の変形例でみられる~安静で緩解するが変形の増強とともに憎悪。
・皮下断裂 :尺骨遠位端の皮下断裂のため(小指伸筋・指伸筋)
■X線所見
・橈骨遠位骨端軟骨板尺側の早期閉鎖
・橈骨遠位関節面の傾斜の増強
・橈骨弯曲
・尺骨遠位端の背側脱臼
・手関節の逆三角形変形
■治療方針
手関節の緩解と手関節機能の温存が主な目標
保存療法(当院でできます):手関節の安静のためにスプリント固定、温熱療法、関節可動域
運動
観血療法:保存療法に対して疼痛が改善しない例。重度な銃剣状変形をきたした例。腱断裂。
【デュプイトラン拘縮】
デュプイトラン拘縮は、手掌部の硬結・疼痛や手指の屈曲拘縮をきたす疾患である。従来は、遺伝的素因が関係し欧米人の白人に多く発生し、日本人にはまれといわれてきたが、最近ではわが国でもまれな疾患ではなくなってきている。また生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)や軽度の脳血栓症、ヘビースモーカーが高頻度に合併するとの報告もみられるが、同年代での発生頻度とデュプイトラン拘縮のそれとの間に有意差はないとの報告もあり、いまだ結論は得られていない。
■特徴
高齢者(40歳以降)の男性に好発
環指(薬指)に多く時に小指にも罹患
■病態
デュプイトラン拘縮は手掌や手指の腱膜が侵される疾患である。正常腱膜の病理学的変化の結果として索状物があり、膠原繊維が内的力や外的ストレスにさらされることによる活発な細胞活動により結節が形成される。これらの結果、手掌および手指腱膜の拘縮により手掌部の疼痛や手指の屈曲拘縮(伸展障害)が生じるものである。
■症状
・手掌腱膜の無痛性の硬結
・線維化が広がると腱様の索状物として触れる
・MP関節、ついでPIP関節の屈曲拘縮が発現(DIP関節にはみられない)
・日常生活の不自由:洗顔の際に指が邪魔になる。手袋がはめられないなど
こういった症状もケガとは違いしっかり見極めなくてわなりません。当院では外傷件数、整形外科での臨床経験が豊富な先生がいますので適切なアドバイスもできます。
なにかお身体にお困りの際は当院へご相談ください☆