変形性股関節症について

2024年06月25日

こんにちは

三郷中央駅前整骨院箕輪です。

6月21日に関東地方も梅雨入りしましたね。

雨が多くなり気圧の変動が起こると、ぎっくり腰や寝違えを起こしやすくなるので、日々のケアをしっかり行い注意して生活しましょう。

 

さて今回は、変形性股関節症についてお話していきたいと思います。

 

 

変形性股関節症

大腿骨頭と寛骨臼の衝突が起こり、骨や軟骨が削れることによって徐々に関節に変形が起こる疾患です。

変形性股関節症になりやすい要因として、加齢や体重増加、臼蓋形成不全、発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)などがあげられます。

初期症状では、歩行開始時や立ち上がり時の痛みや引っかかりがあり、進行すると激しい痛みや常に痛みが出る(持続痛)、夜に痛みが強くなる(夜間痛)などの症状が出現します。

 

また、ADL(日常生活動作)では、靴下やズボンを履く・爪を切る・床の物を拾う・階段昇降、和式トイレの使用、正座、長時間の立ち仕事などによって痛みが強くなることがあります。

変形性股関節症の確定診断は単純X線写真(レントゲン)を用いて行います。

X線所見では、関節裂隙の狭小化、骨棘形成、骨硬化像がみられ、重症例では骨嚢様陰影が見られることがほとんどとされています。

変形性股関節症の治療方法としては、基本は保存療法となります。

保存療法の内容として、水中歩行や水泳などの筋力トレーニング、痛み止めの服用、ストレッチなどの筋柔軟性の向上、ダイエットや歩行姿勢の改善による負荷の軽減、杖の使用などがあります。

上記の保存療法を行っても症状が悪化する場合は観血的療法(手術療法)を行う場合が多いです。

観血的療法の代表的なものは骨切り術と大腿骨頭置換術の2種類あります。

骨きり術は、50歳以前の活動性の高い患者さんで初期症状の方に多く使用されます。

骨を切ることにより関節の適合性を高めて荷重部の関節軟骨の再生を期待する手術方法で、関節窩側(骨盤側)を切る方法と骨頭側(大腿骨側)を切る方法のどちらが変形の状態に合わせて選択されます。

人工骨頭置換術は、ADL(日常生活動作)の獲得が難しい場合や痛みが激しくなった場合、X線所見にて骨嚢様像がみられる場合などの進行例に使用されることが多くなっています。

 

人工骨頭の寿命は、以前は10から15年と言われておりましたが、最近では20から30年保つとされています。人工骨頭置換術の予後は良好とされていますが、筋緊張の強い場合や筋力が低下している場合では脱臼することもあるので注意が必要です。

股関節に限らず変形性関節症は、早期の治療開始が予後にかかわってくるので普段と違う痛みや違和感のある場合は、医療機関を受診するようにしましょう。